7月22日(土) 下半期スタート!

各地で大雨の被害が出ていますが、皆様ご無事でしょうか?
被災された方々の健康を、心から祈る毎日です。

久しぶりのメールですが、皆様いかがお過ごしでしたか?
私は海外公演より帰国してからこれまで、バレエ団の公演はなく、団内では比較的ゆったりとした毎日を過ごしていました。個人的には、6月に茨城県にあるレイコバレエスクールの発表会(『ドン・キホーテ』全幕)にゲスト出演させていただき、2日間にわたって大好きな“ジプシー”を踊りました。この舞台では、バレエ団を辞めていった仲間たち(吉田和人・倉谷武史・武田明子など)に再会することも出来て、とても嬉しかった。和人もタケも、パパになって親ばかぶりを炸裂させていたけれど、とても生き生きとして、一家の主としての自覚を持ったいい顔をしていました。アッコも新妻ぶりが初々しく、衣装のケアなどを手伝ってくれました。アッコのご主人は、何を隠そう平野玲くん。(そうだ!彼らの結婚式の画像を今度「impression board」に貼りますね♪)
レイコバレエスクールの生徒のみなさんは、底力のある方ばかりで、みんな仲良くまとまりがあって、終演後は舞台の成功を心から喜んでいました。レイコ先生の注ぐ愛情と、それに応えようと努力する生徒のみなさん。そしてその子供達をあたたかく見守り支えるご父兄の方々。そのタッグが素晴らしい。私の大好きな教室の一つです。今後のレイコバレエの発展を願わずにはいられません。レイコ先生、お疲れ様でした。そして、ありがとうございました。

バレエ団でリハーサルのない日は母と食事をしたり(“もんじゃ焼き”ってどんなの?の次は、“ナシゴレン”って何?でした。次はなんだろう^^;)、バレエやシャンソンの舞台を観に行ったり、夏期講習の準備をしたり、ヨガを習いに行ったり、本を読んだり映画を観たり…。自由な時間を楽しんでいました。何度も皆様へのメールも書いたんだけど、私の行動報告文みたいになっちゃって、載せるのを迷ってしまいました。その分「impression board」にちょこちょこ書いていましたが、楽しんでもらえているのか、ちょっと不安^^;でも「独り言」だからいいか!

さて、いよいよ来週末から世界バレエフェスティバルが始まります!
先ずは全幕プログラム。『ドン・キホーテ』(ジプシーの娘)と『白鳥の湖』(スペインの踊り)。AプロとBプロがあって、8月中旬には締めくくりとして2つのゲストカップルによる『ジゼル』(バチルドとミルタ)があります。海外のゲスト…しかも世界でもトップの方々と共演できることは、東京バレエ団のダンサー達にとっても、とても幸運なことです。ゲスト達のレッスンに対する態度、リハーサルで見せる人柄、舞台稽古での真剣な眼差し、そして本番での輝き。その一つひとつに触れることが出来るのは、いくつになっても、特別に大きな収穫です。
気さくな方、気難しい方、踊っているときと普段のキャラクターにギャップがあって楽しい方…。色んな国の方々と共演してきましたが、皆、誇りを持っていらっしゃる。自分が歩んできた人生に対して、潔い輝きがあると感じます。

サッカーの中田英寿さんが、引退試合となったブラジル戦を前に、ご自身のHPに書かれていた「守らなければならないものは唯一 “誇り” これまでの自分の人生の為に、これまでの自分に関わってきてくれた全ての人の為に、そして最後の最後まで、自分を信じ続けてくれているみんなの為に、すべてを尽くして戦ってきたいと思う!!」
と、書かれていたのを思い出します。この言葉を読んだとき、引退を考えているのかな…と感じました。先日の引退特別番組も拝見しましたが、色んな場面で共感出来る事があって…あり過ぎて!私自身、言葉に出来ないほどの気持ちの高ぶりがありました。引退したから言える事、振り返ると思うことって、たくさんあるんですよね。彼の人生がこれからも輝くものとなると信じて、これからも応援していきたいと思います。

そのヒデの言葉を聞いて、また世界一流のダンサーの方々を見てきて、私も「誇り」を持って舞台に立てるように、自分が納得のいかない流れ(ジョウズな生き方)に押し流されないように、これからも舞台に立ち続けたいと強く思いました。ジョウズじゃない分、自ら苦しみにぶつかる時もあるけど、そんな時に私を支えてくれているのは、ココに来てくれるみんなのあたたかい言葉。そして劇場で声をかけて下さる皆様お一人おひとりです。だから私が評価される時、そこにはみんなの力があることを感じていて下さいね。20年プロとして踊ってきて、本当に感じています。きれい事じゃなく、ホントに!
感謝、ただ皆様に感謝の毎日です。

その気持ちを、舞台でお返し出来るよう、今後もまだまだ頑張ります。
先ずは29日『ドン・キホーテ』の“ジプシーの娘”。
まだ日本ではそんなに踊っていないけれど、大好きな役です。この役ほど<自分>を投影できる役はないんじゃないかな?と思います。それは幸福感、喜び、愛に満ちたものではなく、苦悩や絶望、過去の幸せ…。でも、その中にあるはずの小さな希望を探して生きようとする女の強さと悲しさ。生きなければならない、生きるしかない…。そんな踊りだと思うのです。
今、何か辛い思いのある方は、舞台上の私と一緒に苦しんで、そして希望を見つけようと強い一歩踏み出して欲しい。また過去に起きた悲しい出来事を思い出し、苦しい感情が再び湧いてきたとしても、それを乗り越えてきた自分を褒めて、劇場から帰られるときには、希望に満ちた今に感謝して明日を迎えていただきたい。そしてこれからも耐えることなく来るであろう試練にも負けないで、乗り越えられる自分だと信じる気持ちを持っていただけたら…。そう思います。楽しい作品の『ドンキ』だけれど、あの一曲の間だけは、みなさんの「哀愁」の部分に触れられるような時間であれば、と思います。
私自身も踊り終えて舞台袖に入ったあと、表に出てしまった感情に、自分で押しつぶされそうになるけど、「生きてるんだな」と思える、大好きな役です。この思いがに皆様に届きますように……魂を込めて踊ります。

他のキャストについてですが、今回のメルセデス役は、大島由賀子が演じます。ベルリンで踊りましたが日本では初めてです。彼女の大らかな伸びやかな動きが、心地よく映えることでしょう。テクニックがあり、回転力も跳躍力もある彼女。今はその役作りについて、二人で良く話し合っています。由賀子らしいメルセデスを作り上げてもらいたい。
それからドン・キホーテ役には、芝ちゃん(芝岡紀斗)がまたまた賛助出演してくれます♪来週からリハーサルに参加してくれますが、スタジオが明るくなるだろうな(^。^) 芝ちゃんはジプシーの踊りが大好きで、出番まで間があるために、いつもスタジオの前の方に陣取って見ていてくれるの。リハーサル後は、「幸江さん、この時の手の震えが良いよ」とか、「ここ、もっとたっぷり〜」と、踊って見せてくれる。これが色っぽい♪(笑)今回も新鮮な目でのダメ出し、お願いしよっと。
それから本物のキューピット?って思うほど愛らしい順ちゃん(高村順子)。おきゃんな感じがあり、キリリと踊る友人役のれいちゃん(小出領子)とちかちゃん(長谷川智佳子)。なんと言っても我が芸術監督!飯田さんの演じるサンチョパンサは絶品です!

東京バレエ団の自信作でもあるこの『ドン・キホーテ』(ワシリーエフ版)は、2幕構成でスピーディ。とても楽しめる舞台になっています。ベルリンでも日本でも、いつもお客様が参加して下さるような雰囲気の出る、素敵な作品(私も大好き)です。初めてご覧になる方も、是非期待して観にいらして下さいね!
ゲストのタマラ・ロホさんとホセ・カレーニョさん。黒髪で小粋に踊る二人が目に浮かびます。想像しただけでワクワクしませんか?週明けからのリハーサルが待ち遠しいです。
書いてたら益々楽しみになってきちゃった。今回はバレエ団の仲間たちを応援する時間があるから、出番のない時もリハーサルをしっかりと見て、私自身も東京バレエ団を楽しもうと思います(厳しいダメ出しもするぞぉ…)^^;

さあ、東京バレエ団2006年下半期がスタートします。華々しくスタート出来るよう、団員みんなが力を合わせて頑張ります!お楽しみに♪

さて、今日は母の誕生日♪私は今日1日仕事で会えないので、明日一緒に過ごします。
珍しいものを食べに良く予定。
その前にバレエ団のオープンクラスの教えです。みんな、待ってるよ♪

                                      幸江より