4月20日(日) たまちゃんとの10年間

4月から新しい生活が始まり3週間が経ちますね。進学した方、就職した方、そろそろ慣れてきましたか?東京バレエ団には女性4名、男性3名の新人が入ってきました。昨年発売になった新書館の『レッスンDVD』に生徒として出演してくれた阪井麻美ちゃんをはじめ、東京バレエ学校からは2名がオーディションに合格しました。男女共はじめは緊張していたのか、表情がとても硬かったけど、最近ではレッスンの合間には笑顔が見られるようになりました。毎日熱心にリハーサルを見学しているけれど、どんな事を感じているのだろう?一緒に舞台に立つ日が待ち遠しいね!

でも、退団していった仲間も居ます。10年間一緒に頑張ってきた“たまちゃん”こと、渡辺珠代ちゃん。たまちゃんは『白鳥の湖』1幕のワルツのソリストや『ジゼル』のパ・ド・シスなど、長身を生かして伸びやかに踊ってきました。おっとりしたいつも笑顔の優しい女性で、かなりの癒し系♪たまちゃんの代は11名という大人数が入ってきましたが、現在残っているのは遠藤千春一人です。
私とは殆ど接点の無かったたまちゃんでしたが、ヒョンな事から話すようになりました。1999年の年末『THE KABUKI』全国ツアーがあったのですが、その最後の地、北海道函館の旅館に仲間数名で泊まって、忘年会だか打ち上げだか…深夜まで遊んだ思い出があります。函館の会館からバスに乗って帰る団員達を見送り(これが妙な優越感があって気分良かった!)我々は荷物を引きずりながら雪道を歩いたっけ。。。私がその旅館の予約手続きをしたので『井脇 幸江様ご一行様』と玄関には紙が貼られていて、当然その前では記念撮影。夕食後、お酒が入ったところでの“パッセバランス大会”や雪の積もった海辺を見ながら入った露天風呂。お風呂に入りながらした話の内容は覚えていないけど、たまちゃんとはこんなのんびりした良い時間を一緒に過ごせた仲間なんです。バレエ団の仲間とこうやって遊ぶ事って滅多にないので、はっきりと覚えています。

そんな同じ思い出を持つたまちゃんに、最も印象に残っている舞台を聞きました。
「やっぱり水晶宮かな。ヨーロッパツアー中に、ギリシャの野外劇場で踊った舞台は一生の思い出です。それに、バレエ団に入団してすぐに、アンダーでついた役も水晶宮でした。その時、スタジオで一人でコーダの練習(2楽章だったので、走って行っていきなり回る所)をしていたら、幸江さんが「もっと細かく足をふめば早くまわれるよ」ってアドバイスしてくれたんです。今思えば、それがバレエ団に入って初めて先輩から受けたアドバイスだったかもっ。」
私もこの時の事は、(足が長くて腰が高いからバランス崩れやすいのかな?)と思ってアドバイスしたのを覚えています。ギリシャの野外劇場での公演は私も彼女同様、最も印象に残る舞台です。あの時は『パーフェクト・コンセプション』を踊ったっけ…。

それから彼女には隠れた才能があって、実はボーリングがすごく上手!ギエムとの国内ツアーの最終日に、ギエム主催でボーリング大会が催された事がありました。バレエ団のダンサーほぼ全員がプレーしたんだけど、たまちゃんは女性の部で堂々1位!!スコアは110〜120くらいだった!!!スゴイでしょ? え!私ですか?私の順位はびっくりするから聞かないで下さい…運動神経ないの?と自分でも思うくらい下手っぴ♪「幸江さん?!マジですか?い、意外ですね…」と笑われました。スコアはご想像にお任せします(泣)
その時の商品がエルメスのブレスレットとギエムの直筆サイン&キスマーク付きTシャツ!どちらも、今はもったいなくてしまってあるそうです。だよね…。

思い切って私の印象を聞いてみたところ・・・「コワイ先輩なのかと思っていたら…全然違って。プライベートでは、先輩後輩なく接してくれたのが嬉しかったです。地方公演の広島では一緒に「ハリーポッター」を観に行ってお好み焼きも食べたり、温泉旅行に行ったり…」と思い出は尽きません。最後に一言お願いしました。「東京バレエ団で過ごした10年間は、私の大事な宝物です!!今後もバレエは続けつつ、東京バレエ団の事を応援して行きます。」
たまちゃん、10年間お疲れ様でした。そしてお誕生日おめでとう!!(4月18日)

この写真は2月28日、たまちゃん最後のレッスンの後で団員全員で撮影したものです。

仲間が止めて行くのは寂しい事だけど、これから先の人生に於いて、ダンサーとしてだけではなく、一人の女性としてバレエ団で学んだ事を忘れないで、明るく元気に日々を過ごして欲しいと思います。他にも3月に山本あいちゃん、鈴木舞ちゃんも退団しましたが、これからもバレエ団を応援してくれると思います。観に来たら、楽屋に顔を見せに来てね?待ってるよ!