8月7日(水) 創作舞台のハシゴ

昨日6日「メルパルクホール」と「ル・テアトル銀座」にスタジオDUOの発表会と『 &Miyako』(高橋竜太くんの新作)を観て来ました。スタジオDUOには私も2年くらい在籍していた事もあったので懐かしかった。
私は高校2年生の時、将来の為に毎日レッスンしたいと思うようになり、東京バレエ学校のレッスン日(月・水・金)と重ならずにお稽古が出来るところを探していたの。当時東京バレエ団員だったスタジオDUOの主催者、田中洋子さんのお教室が近くにあると友人から聞いたので、バレエ団で思いきって洋子さんに声をかけてみた(バレエ学校生が、団員の方に声をかけるのって、死ぬほど勇気がいるんだよ〜!)。するとナントDUOのレッスン日は当時、火・木・土!これで月曜日から土曜日まで毎日レッスン出来る!と、迷う事無くお教室に入れて頂きました。バレエ団に入団してからしばらくして辞めてしまったので、期間的には短いけれど、東京バレエ学校しか知らなかった私にとっては、唯一の思い出の場所なんだ。。。
今回、DUOの発表会を観ようと思ったのは、スターダンサーズ・バレエ団の鈴木稔さんの作品をDUOの生徒が踊るという事を「バレエ」という本で知り、稔さんとは面識もあって作品もいくつか観てきたし、今自分の作品を考えながら「男性にも踊ってもらえたらな…」と思う事があるので、稔さんが女性だけをどう踊らせるのか興味があったから。
作品は『random access』という8人の女性が舞台奥に一列に並び、個々の動きからどんどん全体へと変化していくのもだったが、稔さんらしく“歩く”事を上手く使った女性らしさのある滑らかな動きの作品だった。DUOの生徒はすでに何人かがプロとして様々なバレエ団に所属している事もあってか、堂々と立派に踊りこなしていた。終演後、舞台袖にみんなの顔を見に行くと、懐かしそうに挨拶してくれて、これがあのカッコ良い“稔作品”を踊った人達?と思うくらに可愛かったけどね。でもその中には、今回私の作品を踊る予定の生徒が一人居るんだけど…こんなにカッコ良い作品は作れないからね?って言っておかないとな。。。(言わなくても分かってるか…)

そして銀座へ移動。『 &Miyako』という題で、英国ロイヤルバレエ団のプリンシパル吉田都さんの踊りをはじめ、私と同世代のダンサー兼振付家といった方々の作品が観られる舞台。そして何よりも、待ちに待った我が東京バレエ団の高橋竜太くん、新作発表の日でもありました!前回のスタジオ・パフォーマンスでは、それまでのリハーサルを間近で見ていた事もあり、内輪の目で見たと思う。終わった時は母のような気持ちで嬉しかったからね。でも今回は意識してリハーサルを見ないようにし、一般の観客と同じ目線で作品を楽しみたいと思っていた。
リュウの新作『Koncerto Esperanza』は全7作品中のトップバッター。リュウ本人は「1番目というのは自分から志願したんですよ。他のみなさん嫌がるだろうし、僕はまだ若造ですし、始めにパッとやっちゃえって…」と言ってた。実際「世界バレエフェスティバル」では、1番目と言うのは皆さん嫌がるみたい。客席がザワついてるからと言うのがその理由らしけど、でもそれは上野の東京文化会館などの広〜い客席の場合だからなのであった…フフフ。
銀座のル・テアトル銀座(旧セゾン劇場)は客席数800の映画館のような、雰囲気の良い劇場で、客席と舞台は密な感じが保てる距離。その劇場での1番目とは、リュウの予想と反して、客席の期待が一気に舞台へ集中する非常に重要なポジションだった。勿論、幕が開いた時のダンサーの作る円形に、緊迫感が漂っていたからと言うのもあると思うけどね。

リュウの作品の感想は、(本人に直接伝えたので細かい事は省かせてもらうけど)今回はスタジオではなく、舞台という事で照明が有効に使われていた。それとダンサー(後藤和雄くんを除き)が前作品も出演しているとあって、リュウの動きを自分のモノにしはじめた感があった。本来はもう少し長い作品にするつもりだったけれど、様々な問題から短くしたらしいので、その点ではリュウも涙をのんだ部分もあったと思うけど、ソロ、もしくは少人数でのシーンがあまり無かったので、せっかくの振り付けが生かし切れていないようなもったいなさを感じた。
あとはリュウの作品に限らない事だけど、創作作品の終わり方って難しいと思った。創作というのは、観る側も初めてのものが多く、まだ続くのかな?と期待もあるから、作品が終わった事が掴みきれず、拍手したくても躊躇してしまう。私も新作を踊った時は客席の反応が気になるし、また拍手に戸惑う客席の雰囲気も感じる。何も終わってすぐに拍手が無いのが悪いと言うのでは無く、単純に作品の終わり方って難しいなと。
リュウは今回もまた、沢山の事を学んだと思う。ファンとして次を楽しみに待とうと思うけど、いつか私も使ってくれないかなぁ…ダメ?(本気)

他には鈴木稔さんの『DIALOGE』(出演:スターダンサーズ・バレエ団の福島昌美ちゃん&新田和洋さん)。金森穣くんの自作自演『WW』。友人でもあり良き相談相手でもあるノンちゃん(大畠律子さん)も出演した牧阿佐美バレエ団の田中祐子さんの『turn up』。本当にどれも魅力的で引き込まれた。自分が作品を作る仕事を抱えていなければ、私にはもっと浅い見方しか出来なかったと思うけど、目の前に壁があるからこそ見えるものがあって、本当に観に行って良かったと思える舞台だった。
リュウをはじめ良い舞台を見せて下さった皆様、本当にお疲れ様でした♪

でも、作品を作るって何なんだろう?自己表現?発散?苦しみ?喜び?私にはまだ分からない。でも昨日の舞台を観て、勇気をもらった。それは「みんなに出来るんだから、私も頑張ろう」等と言う浅はかな軽いものではなく(実際、そんな事思ってもいません)「私には全く思いつかない世界を見せてもらえたお陰で、これはもう、思い切ってやってみるしかないんだ」という勇気ね。迷っていた音楽もほぼ決まり(まだ探し続けるけど)想像は膨らみ続けている。まぁ私の話しはイイとして、このような日本人の創作作品を発表できる場が、これからも増え続ける事を願っています。
創作って観るほうはまだ敬遠や構えがあると思うけど、バレエに限らず踊りって本当に広い世界だなって思うし、自分が捜し求めていたもが見つかるかも知れない。何事も「出会い」って素敵じゃない?それと同時に、今回クラシックのグラン・パ・ド・ドゥをコンサート形式で踊る事の難しさも感じました。

夏休みはまだまだあるし、つい沢山寝ちゃうけど、出不精の私を外に連れ出してくれる仲間が居る事に感謝!…と言いながら、今日はこのまま家から一歩も出なさそう(笑)
ではまたね〜。