7月14日(日) ストレッチ講座…?

白鳥が終わって、しばらくはリハーサルが無いのでマラーホフ三昧(現在『マラーホフの贈り物』の上演中)と思いきや、忙しさは以前とあまり変わらず、マラーホフもAプログラムを一回観ただけ…残念だったな!でも何度も一緒にレッスン出来たから楽しかったけどね。(今話題のラカッラやルンキナとも)マラーホフとはもう何度も共演しているのでバレエ団員とも仲良しで、彼本人があっちこっちへ移動しては団員に話し掛けてた。私はよく彼に捕まってレッスンの最後のワルツを一緒に踊らされるんだけど、隣でふわ〜ってジャンプされると、悲しいような嬉しいような…でもなんでキミはいつも女性と同じパ(動き)をするわけ?教師はちゃんと男性には男性のパを出してるのに…(笑)でも愛嬌があって人懐っこくて、みんなマラーホフが好きです♪ ラカッラは前回と打って変わって貫禄がついたなと思った。以前は可愛らしさの方が目立ってたけど、今回は動きや立ってるだけでも存在感があって、経験を積んで自信が付いてきた事をはっきりと感じた。レッスンが終わってからの笑顔はやっぱり可愛かったけどね。セルゲイ・フィーリンは補助バーを片付けるのを手伝おうとしてくれる優しい人で、ちょっと感動!皆様、東京公演終了お疲れ様でした!!

で、私は何が忙しいかと言うと、『白鳥』の本番が終わるのを待っていたかのように友人や後輩達が私と会いたがって(飲みたがって?)くれて、予定表はデートでびっしり(笑)嬉しい限りです。先日の土曜日もバレエ団で東京バレエ学校の生徒さん達からトゥシューズの事で質問を受けたので、お話しをしてきたところ。そこでストレッチの話しにもなって、このHPの皆様からのアンケートでも『ストレッチ講座』が1位だから、ストレッチに対する関心の強さを再確認しました。

私は普段、レッスンが始まる1時間くらい前にバレエ団に着き、着替えてすぐにスタジオで、現在治療して頂いている先生に伺った方法でストレッチ&トレーニングをしています。特殊といえば特殊なものもあるけど、とても理に叶っていて、その成果ははっきりとあり、私は自分が教えている生徒達にもレッスン前にさせています。どのような事をしているのかは、新書館から発売されている季刊誌『クロワゼ』という大人の初心者向けのバレエ雑誌に、「バレリーナに教わるバレエ・レッスン」というコーナーの中で、私の写真付きで連載しているので、興味のある方はそちらもご覧下さい。(現在は7月号が発売中で連載3回目です)
確かにストレッチは誰かに教えてもらうと言うよりも見よう見まねが殆どだし、スポーツ選手とダンサーが同じではおかしいような気がする…と不安にもなるよね?私も今までやってきたストレッチ法があまり効果的でない事を知り、今現在も目からウロコがポロポロと落ち続けています。

日本人で本当にバレエ向きの体をしている方は極少数。バレエ向きとは例えば、股関節が開いていて、足を第一ポジションに(踵と踵を合わせて足を一文字に開く形)した時に、膝も足の指と同じように真横を向けられような事。他にも身体条件はあるけど、手足の長さや身長はそれが個性となって光る場合もあるので大丈夫。でもクラシックバレエには基礎があって、それに法って踊らなければならない。では、バレエ向きの体の人しか踊れないかというと、そうではない。パリ・オペラ座のように、本人の身体条件は勿論の事、祖父・祖母の時代まで遡って肥満体質が居ないかを調べ上げ、バレエ学校では人体構造学まで学ぶといった教育を受けたダンサーと違い、我々日本人ダンサーは、当然体も知識もまだまだ未熟。リファールの『白の組曲』を振り付けに来た、パリ・オペラ座バレエ学校校長のクロード・ベッシーさんが来団した際の私たちを見る目が奇異だったよ…。正直、かなり悔しかったけどね。。じゃぁ、正しいバレエの基礎を学び、それを真似れば良いかと言うとそうではないと思う。その基礎とは、バレエに向いている人達の為のもので、それをバレエ向きでない体を持った人間がそっくりそのままま真似るとどうなるか…結果は見えているでしょ。足首や膝、腰に負担がかかり、下手をすれば日常生活に支障をきたすようなハンディを負う可能性だってある。
私がバレエを始めたのは8歳、でも幼稚園の頃から習いたくて父にお願いしたけど、小児科医の父からは「骨格がもう少ししっかりしてからにしなさい」と許してもらえなかった。その時は「パパ嫌い!」なんて思ったけれど、今ではその事にどれだけ感謝しているか…「パパ大好き♪」(笑)それに私の筋肉はとても丈夫だそうです。母は料理がとても上手で、子供の頃に買い食いをした覚えが無い。おやつもみんな手作りで、マドレーヌ、プリン、クッキーetc…それに“かまぼこ”まで手作りだった。きちんとした食生活が体を丈夫にしてくれたと、治療の先生にも「ご両親には感謝ですよ!!」と言われます。はい、心から感謝しています。ありがとう!!!
なぜこんな話をしたかと言うと、実は私も、いえ、私こそバレエ向きの体ではないの。バレエをやっていない方はきっと「まさか?!」と思って下さるかも知れないけれど、バレエ関係者の方は「ふむふむ…」と頷いて居る筈。。。私の股関節は超!日本人(笑)いや、笑ってる場合じゃないのよね。
だから子供の頃から足を捻ってレッスンするしかなかった。普通、体に無理がかかり続けると、外反母趾になったり、膝を痛めたりするけれど、私は骨・肉が丈夫だったため、怪我をせずにやってこれた。両親が私を守ってくれてたんだよね。
と今日記を書きながら、母からメールが来たので「今ママの事を日記に書いているからね」と言うと「な、何を?!不気味だ…」と言っていました(笑)
おっと話が脱線。。。

私のように、バレエに向かない体でも順応する人も居るから一概には言えないけど、さすがの私もバレエ団に入ってから、リハーサルが増えてきたところで、とうとうそのつけが回ってきた。初めての大役『眠れる森の美女』の“リラの精”を踊る3週間前にぎっくり腰になってしまったの。レッスンでジャンプをし、着地した瞬間にビーンって痛みがはしってそのまま前屈できなかった。“リラの精”と言えば、私の子供の頃からの夢の役。その本番を3週間後に控えてぎっくり腰になった時には本当に絶望感に襲われたよ。その時に今の治療の先生に出会って、それからもう11年のお付き合い。先生が言うには股関節が充分に開いていないのに足を捻って立っていたせいで、腰でトリックを起し、仙骨(お尻の一番下の骨)が反り返っていたとの事でした。いわゆる出っ尻ね。そして先生がoffの時間を裂いて治療をして下さったお陰で、無事リラの精を踊りきる事が出来ました。その先生はそれまでも沢山のダンサーの治療をされていたし、バレエに興味を持っていたようでバレエの歴史やバレエの原点、つまり何故足を開くのか…そういう所から学んで下さり、怪我をしない体についても考えて下さる様になりました。そして出来上がったのが、今私がやっているストレッチ&トレーニング&レッスン法です。

ただし、これは一般的なバレエの基礎レッスンとは異なる部分もあって、誤解を招きやすいので、始めはとても苦労しました。教師に対して反抗しているようにも取られてしまう事もあった。でもそれは私が先生方にきちんとお話しをせずに行った為で、先生方の気分を害した事は今でも申し訳なかったと反省しています。
そうやって出来たストレッチ法を今度は私が教師として子供達に伝え始めています。そこに意外にもアンケート結果がコレ。皆さんもその事に関心があると言うのは嬉しい事でした。でも、ストレッチって、文章で伝えるのがとっても難しいのよね…(2位の突撃インタビューもグッとのびてきましたね!)今、どのようにお答えしようか悩んでおります。。。何か良い案はありますか?

とにかく!ストレッチをする時は、エイッエイッと反動をつけないで、伸ばしたい筋肉に集中して、しばらくジッと同じ格好で居る事。それを何度も繰り替えるようなやり方をして下さい。そして筋肉は一方が伸び一方が縮むというように、対になって動くので、例えばももの前側を伸ばしたら、後ろ(膝の後ろ側)も伸ばすという様に、両方をペアとしてストレッチする事。最後に、レッスン後の体の温まっている時にするのも効果的ですので整理体操のつもりでも行って下さい。
今言えるのはそれくらいかなぁ…。こんなんで参考になりますか?どんな事が聞きたいか、具体的な質問があれば聞かせて下さいね?

それでは、また。。。